観光振興、物産振興をテーマに八戸市と山形市を視察 

blog

18日から20日にかけて、長崎市議会環境経済委員会(副委員長班)での委員会視察に参加しました。青森県八戸市と山形市を訪問し、それぞれ観光行政と物産振興についてのテーマで取り組みを学びました。

八戸市は、周辺の7つの町村ともに圏域での観光振興と物産振興を進め、2019年4月に観光まちづくり法人「VISITはちのへ」を立ち上げて、宿泊施設が圏域で集中する八戸市を中心にそれぞれの町村の観光や物産の資源を効果的に発信し、地域振興につなげています。

八戸市は館花岸壁朝市など朝市が有名ですが、陸奥湊朝市には公設の八戸市魚菜小売市場があります。昨年12月に完成した再整備の取り組みを伺い、2階部分を減らし、市場の前のオープンスペースを広く取り、イベントなどができるようになりました。

もともと戦争引揚の生活困窮者を救済するために1948年に公設の市場として整備され、増改築を数度繰り返してきましたが、今回の再整備でレトロな雰囲気は残したままバリアフリーで衛生的な市場に生まれ変わったとのことでした。公設市場の周辺には民営の市場が多数あり、老朽化の課題解決のため建て替えではなく、公設市場のような改築を計画しているそうです。

伴走型の事業者相談センター「Y-biz(ワイビズ)」

山形市では、八戸市と同様に観光まちづくり法人の取り組みとともに、山形市売上増進支援センター「Y-biz」の運営についての視察を行いました。山形市の市長が、中小事業者の経営相談の先進事例・静岡県富士見市の産業支援センター「F-biz」を参考に山形市で整備するとの選挙公約に盛り込み、2019年1月に設立されました。全国で20番目、中核市で初めての公的支援機関です。

企業経営に関して、外部に委託して解決を図るのではなく、自分たちの知恵とアイデアで売上増に取りくむ事業者に対して、解決までいっしょに助言する伴走型の支援センターというのが特徴です。相談内容や実績は商品開発や販路開拓、情報発信などが7割を占め、昨年度の1年間では、263事業者から述べ1,199件の相談が寄せられています。Y-bizを介したプレスリリースで実際に報道された件数は86件とのことでした。今も1ヶ月先まで予約が埋まっている状況です。

長崎市でも、中小企業振興条例の制定とともに伴走型の支援センターの整備が求められていると思います。

(写真は、山形市のやまがたクリエイティブセンターQ1。旧市立学校をリノベして、音楽やアート、デザイン、伝統工芸、食文化など創造支援のプラットフォームとして昨年度オープン)

コメント

タイトルとURLをコピーしました