9月議会一般質問で取り上げた福祉施設への指導監査をめぐって調査を進めたところ、さらなる疑問が

2023年9月定例会

9月市議会で福祉施設の指導監査に関わって、「2020年度の実地検査(監査)は適正に行われたのか」と尋ねたのに対して、福祉部長から「適正な対応を行っている」との答弁がありました。質問の動画はこちらです(福祉部長の答弁は50分10秒秒あたり)。

その後、監査結果とその後の市の対応について行政文書で確認をしようと思い、情報公開請求を行ったところ、今月20日に部分公開の通知が届き、資料を手にすることができました。

とくに、指定障害児通所支援事業所に対する監査結果は、総額約27百万円の不正請求(不正受給)、不正請求のほかに児童福祉法に該当するその他の不正・不当行為を複数確認などと記載されていることを確認しました。監査報告書は、2021年(R3年)3月30日の作成です。

この監査結果には驚きました。というのも、私が一般質問にあたって準備した福祉部への資料請求と担当課とのやりとりでは、不正請求という説明が一切なかったからです。こうなると、監査結果に基づいて行われた長崎市の対応が勧告にとどまり、行政処分に至らなかったのはなぜなのか疑問が残ります。

今日の午前、公開文書について福祉部の担当に聞き取りを行いました。

福祉総務課は、監査結果はあくまで中間報告であり、障害福祉課が勧告とする判断をしたため、監査結果の説明はしなかった、ルール上くわしい説明はできなかったのであり、隠したわけではないとの説明がありました。しかし、一般質問の際につけた資料は福祉総務課が作成したものですが、人員基準違反は明らかにできて、不正請求は明らかにできないというのは腑に落ちません。しかも、実際の監査結果は不正請求だったわけですから。

障害福祉課に勧告という行政指導になった理由を尋ねると、福祉総務課が行った監査結果を長崎市の処分基準の規定に当てはめた結果、勧告に至ったと言います。処分規定は、部分公開のため、すべては明らかにできないとのことでした。

障害福祉課には、勧告による過誤調整の金額(約14百万)と不正請求金額(約27百万)に差が生じている理由、勧告の書類に記載されている返還対象金額は約3千万円となっている理由、そして、本会議で「適正な対応をしている」と答弁している以上、不正請求という監査結果にかかわらず勧告にとどまった経過と判断理由を説明するよう求めました。特に、監査結果は21年5月に決裁をうけているにもかかわらず、事業者への勧告伺いの文書の起案は22年1月と、8ヶ月も期間が空いているのは不自然です。

勧告で指摘した内容について軽すぎるなどと言うつもりはありませんが、このほかにもさまざまな疑問が残っています。引き続き、市の対応に問題はなかったのか明らかにしていきたいと思います。(添付した画像は、加工している箇所があります)

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