11月市議会・委員会審査 ついの住処、奪っていいのか 市立養護老人ホーム高砂園(高島町)の廃止に反対

2019年11月定例会

11月市議会は、5日から10日にかけて委員会審査が行われ、市が提出した補正予算案や条例案を審議しました。

私が所属する教育厚生委員会では、高島町の市立養護老人ホームを廃止する議案を審査し、長崎市の福祉行政に対して疑問の声が続出しました。

高砂園は旧高島町が89年に整備した養護老人ホームで、現在、14名が入所され、うち8名が高島でもともと暮らしていた方々です。90代の入所者は5名を数えます。市は、廃止する理由として市内の他の養護老人ホームで必要を充足していること、この施設の運営のために年間5,000万の公費を投入しているがより多くの市民へのサービスに回したいなどと説明しました。

委員会の審議では、入所者への説明の実施状況と廃止に対する入所者の受け止め、高島で住み続けることを希望している方への対応が本当に可能なのかなど質疑がだされ、福祉保健総務課は「今年6月にはじめて説明会をしたが、いまも14名全員が廃止に理解を示されていない」「今後、高島で介護サービスの整備があり、高島に残れる可能性を探っていきたい」などと答弁。

施設を存続させるのが高島町から引きついだ長崎市の責任

私は「市は、高砂園も含めて高島で住み続けられるまちづくりに取り組んできたのに、なぜ変わってしまったのか。高砂園を廃止し、住まいを奪い、島から追い出すなど福祉部局のすることではない」と指摘したのに対し、福祉部長は「昨年度、公共施設の適正配置基準で高砂園は廃止の方向とされた。入所者には申し訳ない気持ちでいっぱいだが、よりよい転居となるよう取り組むのが福祉」などと強弁しました。

採決の結果、委員会でも13日の本会議でも、自民、公明などの賛成多数で可決されましたが、住み慣れた島を追い出す市の姿勢を認める議会でいいのか問われます。

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