【長崎原爆資料館】加害の歴史説明を薄めることは許されない【展示更新】

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6月4日、原爆資料館運営審議会が開かれ、展示更新の解説パネル説明文などを協議しました。

事務局である原爆資料館・平和推進課から、展示を来館者に説明する文案について説明があり、「日中戦争の拡大と長期化」の説明文のなかでこれまで「関東軍はさらなる勢力拡大を図ったため」としていたのを「関東軍はさらに華北への侵略を進めたため」との記述に改めたことなど明らかにしました。その理由として、教科書の記述として多かったこと、過去の政府談話で侵略という言葉が使われていることを挙げました。

これに対して、委員の一人から「侵略という言葉には執筆者の主観が入っている、当時の政府のいう大義名分が欠落しており、客観的な説明とは言えない。一方的なイデオロギーの押しつけであり不適切」と反対の意見表明がありました。また、別の委員は「大東亜戦争は、アジア解放の戦争だった。戦争前は独立国はなかったのに、戦後は多くの国が植民地から独立していった」などと日本の戦争を美化する発言を10分以上続け、会長から「発言が長い」と注意される場面もありました。

「侵略の表現は定着しており当然」

これに対して、多くの委員から「侵略という理解で、国際的に定着している」、「日中戦争や太平洋戦争は日本の領土拡大を目指した戦争」という意見が挙がりました。

私も「侵略という説明に変更した点は評価する。南京事件という記述については、南京大虐殺の略称であり、虐殺事件だったことを伝える説明文にすべき」と発言しました。

また、この日の審議会でも、「加害の歴史を詳しく展示すると、原爆の投下は仕方なかったと受け止められかねない」との意見が複数の委員からありました。いまの展示において、原爆投下に至る歴史のコーナーの展示は、とくにビデオ展示に関して、外国からの観覧者から高く評価されている箇所だということが市民団体が実施したアンケート調査の結果でも示されています。

私が事務局に対して、原爆投下に至る歴史の展示をみて原爆投下はやむを得なかったと受け止める訪問者が実際にどれだけいるのかと質問したのに対して、原爆資料館の担当者は「そういう声は届いていない」と答えました。

原爆投下に至る歴史の展示について、現行の展示が年表とビデオ展示が中心となっているのに対して、今回のリニューアルで国際社会の流れのなかでの記述が加わるなどより詳細な説明がなされる反面、南京大虐殺という言葉が変えられようとしている点やビデオ展示が撤去されようとしている点は、歴史展示の後退につながるものです。

解説パネル説明文は次回7月下旬の審議会で確定させる予定となっていますが、引き続き、歴史を直視した展示の充実を求めていきたいと思います。

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