だれもが安心して投票できるために

blog

4月の統一地方選挙の中で、市長選・市議選の期日前投票をした吉村ゆうさんは、投票所でアウティングの被害にあい、先日5月10日に所属する日本民主青年同盟長崎県委員会として、市選挙管理委員会に「投票環境の向上に関する要望」を提出しました。

今日6月1日、長崎市選挙管理委員会(國弘達夫委員長)から回答の受け渡しが行われ、私も同席しました。

先月、要望を提出した際、市選管事務局は「不快な思いをさせたことをお詫びする」「事実関係を調査し、今後の対応を検討する」と応じていました。

マニュアルの見直しや個人情報に配慮した手法の検討を約束

回答では、市選管の桂事務局長から、事実関係について「2点確認できた」として、「投票所入場券のバーコードの読み取りが何らかの理由でできなかったため、名簿対照係が再発行のために氏名及び生年月日を聞き取り、本人確認を行った」、「男女ボタンの押し間違えふせぐために、交付係に対してAさん(吉村さん)の性別を発した」と説明がありました。

その上で、今回の事例を受けてマニュアルの見直しや実地研修の内容充実に取り組んでいくこと、スタッフ間のやり取りにおいて個人情報が周りに漏れないような方法を検討し、見直しを図っていくことを明らかにしました。

今回、吉村さんが、投票所でとてもつらく嫌な思いをしたことに対して、黙ったままにするのではなく、改善を求めて声を上げたことが市選管を動かすきっかけになったと思います。

一方で、残された課題もあります。吉村さんのようなトランスジェンダーの人の投票は、本人が自認する性別ではなく、戸籍上の性別をもとに記録されています。

引き続き、多様な性への配慮について現状を把握し、当事者の皆さんの意見を聞いて、自認する性が客観的な事実として投票に当たっても尊重されるよう見直しをと求めていきます。

また、2度と引き起こさないように取り組みをしていくとの言葉はありましたが、アウティング被害を引き起こしたことに対して反省と謝罪の言葉は残念ながら何もありませんでした。人権侵害を引き起こしたことに正面から向き合うことが、再発防止の最初の一歩になるはずです。この点の認識についても、引き続き、深めていくよう働きかけていきたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました