12日、市庁舎2階の多目的室で内閣官房参与の山崎史郎氏による人口減少克服についての研修があり、市職員ととも1時間30分の講演を聞きました。
山崎氏は「人口減少に立ち向かう-出生率向上を中心に-」と題してお話をされ、人口の推移予測や人口戦略会議のデータを中心に43ページの資料を使って講義をされました。長年、厚労省の官僚として仕事をされてきた行政の当事者として、子どもを産み育てやすい環境をつくってこなかったことはどうなのかと思う点はありつつも、お話の中にはなるほどと感じることも多くあり、有意義な研修になりました。
講演のなかで、出生率が高いスウェーデン、改善させてきたドイツに触れられ、出生率を高めるには1つこれをすればよいというものではなく、人の意識を変える、社会の仕組みを変える複合的な取り組みが必要で、長時間労働の見直し、所得と雇用保障の向上、非正規雇用の処遇改善などが必要と強調されたことは印象的でした。
また、観光地において人口減少が進んでいる要因として、飲食業や宿泊業など観光産業の非正規雇用の割合が高いことを挙げられていましたが、市議会でもこれまで特別委員会の調査で観光産業の非正規率がほかの業種より高く、長崎市が交流の産業化などと交流人口を増やして地方創生をはかるとしてきたことに対して効果的ではないと指摘してきたことと重なると感じました。
一方で、子育て施策の予算確保のために、現役世代や高齢者に負担を求めることについて「大きな金額ではない」と協力を求めるような姿勢が感じられました。
軍拡にまわす予算を子育て支援に使えば、学校給食の無償化、高等教育の無償化、保育や教育の環境整備を進めてもおつりがきます。結婚や子育ての願いを阻んでいる自民党政治を変えていきましょう。
コメント