2月18日から始まった2月定例会が3月12日の最終本会議で閉会しました。日本共産党市議団は、市民の利益を守り、暮らし最優先の市政運営を求める立場から、一般会計当初予算案や宿泊税引き上げ、「こども誰でも通園制度」、大型給食センター整備に関する議案などに反対しました。それぞれ審議した常任委員会の委員長報告に対する討論、補正予算案に対する討論を紹介します。。
○総務委員長報告に対する反対討論
ただいま議題となりました第30号議案及び第32号議案について、日本共産党市議団を代表し、委員長報告に反対の立場から意見を申し上げます。
第30号議案「市長及び副市長の給与に関する条例等の一部を改正する条例」についてですが、厳しい財政状況下での予算編成となったことから特別職の給与約440万円を減額しようとするものです。住民サービスの後退など市民に痛みを強いる見直しを進めることと表裏一体で、市役所特別職の給与を削減するというのは、適切だと思えません。戦略的収支改善をかつてない規模で行ったことを理由としていますが、それが必要な歳出・歳入の見直しと言うのであれば、特別職の給与を減額する根拠とならないのは明らかです。
4月からの手数料・使用料の見直しについて、市民の皆さんから、これほど値上げをされたら困る、使用回数を減らさざるを得ない、市に説明を求めたい、抗議したい、そういう声がたくさん寄せられています。それに対して、今回、市長らの給与の減額をすることで、自分たちも身を切っているのだからと理解を求める形となる点からも、認めることはできません。
次に、第32号議案「長崎市宿泊税条例の一部を改正する条例」は、宿泊税の税率などを改定しようとするものです。改定が実施される2027年度の歳入予定は約8億5千万円となり、現行収入から約4億5千万増える見込みとしています。反対する理由の第一は、租税は担税力に基づくことが原則であるところ、今回の見直しでも非課税枠を設けられておらず、租税原則に反していると言わざるを得ません。第二に、長崎市における宿泊税の収入は、導入している他都市と比べても金額は少なく、訪問客が長崎市のインフラやサービスから利益を得ていることにより税を負担してもらう応益原則に基づく目的税を賦課しなければならないほど、特別な行政需要が生じているとは思えません。確かに、本市の財政基盤は他自治体より弱く、財源の確保に苦労していることは理解しますが、今回の改定による一泊300円の宿泊税は高額であり、一般会計の事業の中で観光振興に取り組むよう求めるものです。
○教育厚生委員長報告に対する反対討論
本会議(教育厚生委員会関係)反対討論
ただいま議題となりました第15号議案、第21号議案、第23号議案、第27号議案、第35号議案、並びに第36号議案について、日本共産党市議団を代表し、委員長報告に反対の立場から意見を申し上げます。
第15号議案「長崎市国民健康事業特別家計予算(事業勘定)」についてですが、新年度における一人あたりの国民健康保健税は10万5,078円、約3,000円の値上げ幅が見込まれています。その要因は新年度から新たに賦課される子ども・子育て支援金分です。本来なら国が財政的な措置を行うべきところ、市民に負担を押し付けるものであり、許されません。
新年度の国民健康保険税では、給与所得控除額が引き上がったことにより、一部の低所得世帯で保険料は減額となりますが、今回、基金を取り崩して、税率改定を見送ったことは評価しますが、今後さらなる保険税引き上げが想定されます。国民健康保険税の度重なる引き上げが迫られる背景には、国が国保の構造的問題の解決のために国庫支出金の引き上げなど現状を打開する施策を十分に行なっていないことにあります。長崎市には引き続き、国に対して国民健康保険財政に対して責任を果たすよう強く要望するよう求めます。
第21号議案「令和8年度長崎市介護保険事業特別会計予算」について、訪問介護報酬の引下げで事業所の経営困難、ヘルパーの人手不足がより深刻になっています。介護職員の処遇改善、介護報酬の増額、介護事業の継続支援を行うために、国に対して国庫負担を今の25%から35%に増額するよう求めるべきです。本会計における基金は約72億円に上り、保険料の負担軽減や介護サービスの整備確保、さらなる介護予防の事業のために充てることを要望します。
次に、第23号議案「令和8年度長崎市後期高齢者医療事業特別会計予算」についてです。本市における1人当たりの保険料は76,172円から82,491円になり、限度額も87万1千円まで引き上げる予算となっております。物価高騰に追いつくほど年金は上がっておらず、後期高齢者の生活は逼迫しており、認められません。医療にかかる機会の多い75歳以上の高齢者だけで構成する医療保険制度をつくれば、高い保険料と窓口負担にならざるを得ないのは明らかです。元の老人医療制度に戻すことをはじめ、国の責任で全ての高齢者が安心して医療にかかれる保険制度を構築すべきです。
次に第27号議案「長崎市特定乳児等通園支援事業の運営に関する基準を定める条例」及び第36号議案「長崎市立保育所条例及び長崎市認定こども園ん場が先幼稚園条例の一部を改正する条例」についてですが、本条例は特定乳児等通園支援事業の認可を受け、事業を行なったものに給付をするためにその基準を定める条例です。
子ども誰でも通園制度の試行的事業で利用した保護者から、子育ての相談先や精神的余裕ができたこと、同じ年齢の子どもとの接し方を身につけ始めたなど肯定的な経験が生まれていることは重要です。その一方で、資格を持つ保育士の配置が半数、補助金の不足、保育所や保育士の負担が大きいなどの問題があり、市は試行的実施の実施数を40施設と見込んでいたのに対して実際は8施設にとどまっているように、実施しないとする保育所も多い状況です。
また、事故やトラブルがあれば園と当事者の直接契約のため公的責任が不明確であり、さまざまな問題が生じることも指摘されており、抜本的に見直しが必要です。子どもの安全、安心を確保できる制度への見直しを求める立場から、認めることはできません。
第35号議案「長崎市学校給食共同調理場条例の一部を改正する条例」についてですが、本条例案は新たに2カ所の大型給食センターを設置し、3箇所の給食共同調理場を廃止しようとするものです。長崎市は15年間で6億円、年間4,500万円の経費削減が図れるなどとして、市内3箇所の大型給食センターの整備を進めていますが、経済効率性のみ追求し、安全面や食育の推進の上で様々な課題やリスクがある大型給食センターではなく、学校給食は自校方式で充実させることを求める立場から認めることはできません。
○2025年度一般会計補正予算(第10号)に対する反対討論
ただいま議題となりました第7号議案について、日本共産党市議団を代表し、委員長報告に反対の立場から意見を申し上げます。
まず、本補正予算のうち、教育費において(仮称)中部学校給食センター整備運営事業並びに(仮称)南部学校給食センター整備運営事業、計77億9,670万円が計上されております。学校給食を大型の給食センターで提供することにはさまざまな問題があります。調理から喫食までの時間が長くなりやすく、食中毒などのリスクが高まるなど安全・安心に対する懸念は拭えません。センター方式では「顔が見えない給食」になることに加え、栄養教諭の配置が弱まり、食育の質が低下する恐れがあります。PFI方式による整備運営では、食の安全性よりもコスト削減が優先される危険性があります。これらの理由から、効率性の重視の大型給食センターではなく、自校方式による学校給食の充実を求める立場から認めることはできません。
なお、普通交付税が臨時経済対策費として約13億追加交付されていますが、財政調整基金の取り崩しを約20億円やめているように、本補正予算に計上されているのはその一部となっております。今後、国が交付税の追加を手当した趣旨に沿った事業の実施を要望するものです。
以上、討論といたします。

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